普段何気なく飲んでいる水道水にも、実はオゾンの技術が使われているのです。水道水には塩素を使用しているのは、皆さんもご存知だと思いますがオゾンは塩素よりも強力な殺菌力、酸化力をもっています。また、脱臭や脱色にも優れております。さらに、塩素と違い残留性がないこともオゾンの優れた性質といえるでしょう。(オゾンは酸素に戻りますが、塩素は揮発しない限り有利残留塩素として存在します)。
東京の水は、実は美味しいって知ってました?
東京の水は不味くて飲めたものじゃないという声を聞きますが、最近の東京の水は捨てたものではありません。有名なのは葛飾区にある東京都水道局の金町浄水場。その昔、上流の急速な都市化に伴う水質悪化や、上流の取水口の対岸に松戸市の下水処理場があった影響で中水道以下と酷評される低品質な水道水として有名でした。特に昭和40年代はジオスミンなどのカビ臭がひどく、活性炭処理が間に合わず高速沈でん池にスカムが発生する事態まで発生しました。昭和59年には厚生省(当時)が発足させた「おいしい水研究会」に「日本一まずい水道水」と評されてしまいます。
そこで、活躍するのがオゾンです。東京都水道局は、平成4年(1992年)にオゾンによる高度浄水処理を開始し、水系上流の下水処理能力の向上により現在では「東京で一番おいしい水・きれいな水」との評価を得るまでに改善しました。 この高度浄水処理された水道水は、残留塩素を除去し、ボトルウォーター『東京水』として東京都庁舎をはじめ東京都の施設等で市販されています。
発ガン性物質、トリハロメタンを除去
そして、もうひとつオゾンが注目されているのは、発癌性物質トリハロメタンの除去です。トリハロメタンは肝障害や腎障害を引き起こすことが知られており、また発癌性や催奇形性も疑われいる物質です。特に、近年は何気なく飲んでいる水道水にトリハロメタンが含まれていると言われており環境汚染物質として取り上げられることが多いようです。
トリハロメタンは、現行の浄水場の浄化処理では除去しきれない有機物が消毒用の塩素と反応し、生成されていると考えられております。オゾンは、トリハロメタンの元となる有機物を分解する力があるため、トリハロメタンの生成量を低減させることが出来るのです。
トリハロメタンは、現行の浄水場の浄化処理では除去しきれない有機物が消毒用の塩素と反応し、生成されていると考えられております。オゾンは、トリハロメタンの元となる有機物を分解する力があるため、トリハロメタンの生成量を低減させることが出来るのです。