フリーメンテナンスであること

オゾン脱臭機は放電によって壊れていく

■ 表1: 乾燥空気の主要成分

■ オゾン生成時における、硝酸生成のメカニズム

空気の78%近くは窒素。20%あまりが酸素で、空気原料で生成するオゾンはこの20%の酸素を利用して生成しております。現在、オゾンは無声放電といわれる方式によって生成するのが、主流になっております。

この無声放電には、大きな短所があります。それは、オゾンを生成する際(つまり放電時に)、空気中に含まれる窒素と水分によって、硝酸といわれる強酸物質を作り出すことです。

この硝酸が、くせ者で、オゾン発生体に少しずつ固着していき、腐食を加速させてしまう可能性があります。オゾン発生体は金属で出来ているので、強酸物質である硝酸は禁物です。

さらに、使用頻度が過剰であったり、使用環境が劣悪であった場合、その腐食スピード早まります。腐食が進めば、故障しますので、定期的にメーカーメンテナンスが必要になってしまいます。

当然、メーカーメンテナンスになると有料になりますので、使用すればするほど、ランニングコストがかさみますので、オゾンが我々の身の回りに浸透しない原因の一つでもあります。

つまり、使えば使うほど劣化が進み
ランニングコストが重しになる!

硝酸対策をするのには?

それでは、どのように硝酸の対策を行えば良いのか。方法は3つあります。

BAD
酸素ボンベや、PSA(酸素濃縮器)を使う。

つまり、空気原料ではなく窒素がほとんど存在しない酸素原料を使うということです。
しかし、酸素ボンベなどは持ち運びが不便になるだけではなく、ランニングコストが掛かってしまいますし、PSAは、オゾン発生器より高額になる為、現実的ではありません。

BAD
乾燥空気の雰囲気で使用する。

硝酸は空気中の窒素と水分によって生成されると考えられております。そこで、空気中の水分を極力抑えて使用する事により、硝酸の発生を抑えるという方法です。

しかし、大きな問題があります。それは、脱臭効果・除菌効果も弱まるということです。オゾンは、空気中の水分と反応して、OHラジカルを生成しますが、このOHラジカルがとてつもない脱臭力・除菌力を発揮します。乾燥空気で行うと、硝酸の生成量は減りますが、脱臭効果・除菌効果が減少します。何だか、本末転倒のような気がします。

GOOD
オゾン発生体を簡単にメンテナンス出来る。

電気シェーバーに水洗い出来るものがありますが、オゾン発生体にも取り外して水洗い出来るタイプのものがあります。

また、取り外しが出来なくても綿棒などで拭き取りが出来るタイプもあります。硝酸は水に溶けやすい性質を持っており、硝酸が固着しても、定期的に洗浄・メンテナンスを行うことが出来れば硝酸による腐食は進みません。これを数ヶ月に1度行うことにより、硝酸による腐食を大きく減らすことが出来ます。

結論:
空気には78%の窒素が存在している以上、オゾン生成時における硝酸の生成を防ぐことは出来ません。生成され固着した硝酸は、こまめに洗う事が必要です。