触媒とは、特定の化学反応を促しつつも、自身は反応の前後で変化しない物質のことをいいます。わたしたちの身の回りには、数多くの触媒が利用されております。例えば、自動車の排気ガスには、有害物質である、CO(一酸化炭素)、CH(炭化水素)NOx(窒素酸化物)をそれぞれ
CO(一酸化炭素)+触媒 → CO2(二酸化炭素)
CH(炭化水素)+触媒 → H2O(水)
NOx(窒素酸化物)+触媒 → 窒素
人体に無害な物質に変えてくれる魔法のようなものです。
- 2010年ノーベル化学賞を受賞した根岸英一(米パデュー大特別教授)と、鈴木章(北海道大名誉教授)の両教授の業績は「有機合成におけるパラジウム触媒クロスカップリング」。パラジウムを触媒として、様々な有機物質を結びつけることが可能となり、その技術が、製薬、農薬、液晶パネルなどを製造するのに、大きな効果を与えました。
オゾン触媒とは
O3オゾンは酸素原子3つで構成されており、とても不安定な物質で、O2に戻ろうとする働きがあります。しかし、オゾンが酸素に戻る時間は非常に長く、常温では16時間も掛かります。オゾンは脱臭や除菌に優れている物質ですが、反面、人体に対して悪影響を及ぼします。脱臭や除菌に利用したいのですが、オゾンが酸素に戻る時間が掛かるのが厄介。その時間をぐっと短縮するために、オゾン触媒というものが利用されております。このオゾン触媒にオゾンを通過させるだけで、オゾンを酸素に速やかに変えることが出来るのです。
オゾンと触媒を利用することによって、脱臭・除菌を効率良く行うことが出来るのです。